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京都市立西京高校研修旅行の知床学習をサポートしました!
2022/10/18
2022年10月4〜5日、京都市立西京高校2年生56人が研修旅行で知床を訪れ、当財団が知床学習のコーディネートを担当しました。西京高校生が研修旅行で知床を訪れるのは昨年に続き2回目で、今回は自然環境保全と観光の両立をテーマに、講義やフィールドワーク、ワークショップなどを行いました。
まずは当財団の中川元・業務執行理事が「知床の姿〜生態系と生物多様性〜」と題して講義を行いました。知床が世界自然遺産になった理由である生態系や生物多様性の豊かさを説明しました。
その講義を受けて、いざ知床五湖へ。あいにくの風雨で倒木が発生し、地上遊歩道は閉鎖。特別に地上遊歩道を歩く前に行う事前レクチャーを受けさせてもらい、ネイチャーガイドの引率で高架木道を歩きました。安全で歩きやすい高架木道とはいえ、この天気で散策後はびしょ濡れになってしまいましたが、一湖そばではヒグマを発見。湖を泳ぐ姿などが観察できました(電線が張り巡らされ、ヒグマが登れない高架木道からの観察なので安全です)。
今回は観光がテーマだったので、午後からは知床の観光関係者との交流の時間を設けました。斜里町の河井謙・商工観光課長に知床観光の全体像を講義いただいた後、北こぶしリゾートの村上晴花さん、当財団理事で知床アルパ株式会社の笠井文考さんとともに車座になって、質疑応答を行いました。
その後チームに分かれ、ワークショップへ。今回は「観光を通じて何ができるか?~知床の未来のために~」というテーマで、1、理想的な知床の未来、2、未来のために課題になっていること、3、課題解決に貢献する観光のあり方、の3ステップを考えてもらうことにしました。長かった1日目はここで終了です。
2日目は、地元斜里高校生との交流からスタート。「観光ビジネス」という授業を履修している3年生9人に会場まで来ていただき、地元企業応援のための販売会の開催や観光アプリの開発など、授業での取り組みを発表していただきました。その後は3チームに分かれて懇談。最初は硬かった生徒さんたちも徐々に打ち解け、最後には一緒に写真を撮ったり、笑い声が聞こえたりしていました。
プログラムの最後に、前日に議論したワークショップの発表会を行いました。「緊張感をもって知床の自然に入るために、アートの力で厳粛な雰囲気を作り上げる」「西京みそのように、知床鮭などと地域産品をブランド化し、観光業だけでなく漁業、農業の発展につなげる」など、さまざまな角度から知床の未来を考えた発表を聞くことができました。
1日半の間にいろいろな人の話を聞いたり、質問したり、実際に散策したり、議論したり・・・。ハードスケジュールだったと思いますが、これらの経験を生かして今後も充実した学校生活を送ってほしいと思います。西京高校の皆さん、斜里高校の皆さん、ご協力いただいた関係者の皆さん、どうもありがとうございました。
※当財団は各種研修や研修旅行において、知床での実習やコーディネートのご相談を受け付けております。お気軽にお問い合わせください。