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ワイルドライフマネジメントに関する本のご紹介

2016/10/06

12月3日に発行した「設立財団ニュースレター第7号」に、

ワイルドライフマネジメントを知るのにおすすめの本の紹介を掲載しました。
 
ニュースレターはHPにアップしております
「活動報告」欄よりご覧下さい。
 
実は、まだまだ他にも掲載したいおすすめ本はありまして…
年末のこの時期ではありますが、2015年のうちに、
ニュースレターに掲載できなかった2冊(どちらも狩猟に関する本です)を、
このブログでご紹介したいと思います。
 
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1、『けもの道の歩き方 猟師が見つめる日本の自然』
  千松信也著 リトルモア、2015年、(1600円)
 
 運送業の傍ら、京都で猟師としての暮らしを送る著者。2001年に甲種狩猟免許(現わな・網猟免許)を取得し、イノシシやシカなどを獲って、さばいて、食べる、シンプルな暮らしを実践しています。そんな著者が、野生動物や身の回りの自然と向き合って辿り着いた考え方が、20編のエッセイの中に凝縮されています。
 ワイルドライフマネジメントに狩猟の視点は欠かせません。しかし、現代社会で暮らす多くの人たちにとって、それはとても遠い存在になっている現実もあります。残酷さの定義や狩猟文化の多様性など考えさせられる内容も多いです。いろいろなジレンマが胸に迫ってくるのではないでしょうか。文章がとても柔らかく、注も豊富なので、初歩的な知識を得るためにも、読み物として楽しむにもおすすめの1冊です。(事務局)
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2、『猟師の肉は腐らない』
  小泉武夫著 新潮社、2014年、(1400円)
 
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 著者は『食あれば楽あり』などで評判の東京農大名誉教授。食品文化に関する著書多数ですが、これはジャンルとしては異例の小説だそうです。
 語り手の大学教授が猟師の義っしゃんこと猪狩義政さんを訪ねての体験物語。「猪狩」という苗字がすでにインチキ臭いのですが、日本では「絶滅危惧種」の本格的なマタギという設定です。舞台は福島・栃木・茨城にまたがる八溝(やみぞ)という山奥。
 イノシシはもちろん様々な動植物の生態、それらを美味しく食べる方法など満載です。少々品のない表現の連発ですが、自然や野生生物との真摯な関わり、山の厳しさ、猟師の命である銃の保管、日ごろの手入れ。そして一発で仕留める自信がなければ引き金を引かないという心構えなど、感動的です。なぜ肉が腐らないかは読んでのお楽しみですが、発酵や醸造が専門の著者が化学的根拠を適宜説明しています。(家村)
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年末年始にお時間のある方は、読書などいかがでしょうか。
今後もワイルドライフマネジメントに関する情報を随時掲載していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします!
 
 
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