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【シレトコってどんなトコ?】第3回:漁業について(羅臼編)

【シレトコってどんなトコ?】では、知床の特徴や地域資源などの情報を地元目線でお伝えしています。第3回は基幹産業の漁業について、羅臼編です。知床半島の東側、根室海峡に面する羅臼町の漁業についてご紹介します



■豊かな根室海峡が漁場

羅臼の漁業は、知床半島と国後島に挟まれた根室海峡が主な漁場です。地図上で見るととても小さく、最も狭いところで幅25キロメートルほどですが、深さは2500メートルを超えるところもあり、複雑な海底地形がさまざまな海生生物の命を育む要因となっています。

そこで水揚げされる魚は多種多様。羅臼の3大魚種と言われる秋サケやスケトウダラ、ホッケに加え、イカやブリの水揚げが急増しています。エゾバフンウニや羅臼昆布も有名です。近年は新種のエビや深海魚が発見されることも。そんな羅臼町のキャッチフレーズは「魚の城下町」。ぜひ現地で、旬の海の幸を味わってみてください。

■持続可能な漁業に向けて

そんな羅臼の漁業もこの数十年で大きく変化しています。一つはスケトウダラの激減です。1990年にピークの11万トンに達していたスケトウダラの漁獲量ですが、現在は6〜7千トン。餌の魚の減少やロシア・トロール船の操業などさまざまな要因があるとされています。そんな中でも羅臼の漁業者は90年代から、大きな網目の網を使って小型の親魚の産卵群を保護するなど、資源の自主管理を行ってきました。適切な漁業管理、魚の高付加価値化など、持続可能な漁業のための試行錯誤が続いています。

2005年の知床の世界自然遺産登録にあたり、地元漁業者からは新たな漁業規制に大きな懸念が示されました。その後、行政や研究者、地元住民が議論を重ね、2007年に「知床世界自然遺産地域多利用型統合的海域管理計画」を策定。基幹産業の漁業を続けながら、知床の豊かな海を守るために、地元では知恵が絞られています。

羅臼沖の漁り火

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