知床自然大学構想づくり協議会の提案(2012年)について

知床自然大学構想づくり協議会による2012年の提案を基に、知床自然大学ワーキンググループが中間的にまとめた大学院大学の構想案はつぎの通りです。

なお、「知床自然大学院大学」とは、「野生生物と人間社会との間に生じた様々な問題解決と共生のための新しい思想・技術を創出しその実践を担う専門家や研究者を育成する大学院に相当する高等教育研究機関(以下、「知床自然大学院大学」という)」と定義されています(定款第3条)。

大学院大学設立の基本理念

知床自然大学は、生命連鎖の宇宙的秩序を厳粛に踏まえ、その完全なる調和の中に人類が存続し続けることを希求します。知床自然大学は、「自然との共生」「持続可能性」をテーマとしています。知床は世界的にみても貴重な自然が残され、先史時代から人々がその自然を畏敬し、活用しながら生態系の一員として生活してきた場所であり、現在は先進的な自然保護管理が行われている場所です。知床自然大学は、この知床をフィールドにした新しい構想の大学・高等教育機関であり、国際的視野に立った教育・研究・調査・保全活動を総合的に行います。

大学院大学設立の目的

  1. 自然保護の新たな価値を創造する
  2. 自然と人間の調和の実現に取り組む専門家を育成する
  3. 自然の価値を守る実践活動をする
  4. 地域の自立と活性化を推進する

大学院大学の概要

今後、専門委員会で具体的構想と設立計画が策定されます。独自の設立に加え、他大学や他教育研究機関等との連携により、同等同内容の大学院・高等教育機関が知床に設置・誘致される可能性もあります。