知床ネイチャーキャンパス2025 =河川生態系の復元= を開催しました!
2025年8月16日・17日、および9月10日〜12日にかけて『知床ネイチャーキャンパス2025 =河川生態系の復元=』を開催しました。
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オンライン講義
8月16、17日には、現場で活躍する講師陣によるオンライン講座を行い、45名の受講生が参加しました。大学の先生から行政関係者、団体関係者に至るまで、様々な立場から河川生態系の復元に取り組む講師の方に集まっていただき、それぞれのアプローチで講義をしてくださいました。
今年度は講師と講義の数が多いため、2日間に分け、半日ずつ開催しました。お盆の時期にも関わらず受講生の皆さんも熱心に参加し、質問もたくさん飛び交いました!



アンケートでは、
「砂防ダムの改善は魚道ありきという頭になってしまっていたため、非常に勉強になりました。自身が公務員(ダム管理の部署ではありませんが)であり、事業や思いの継続性に難ありという点はどの分野においても変わらないのだなと身につまされる思いです。」
「北海道に生息する生物の生態や特徴について理解を深められました。特に知床地域で実際に行われている環境保全や生態系復元の取り組みを勉強し、共存のため環境に対してできることは何か考えることができました。」
「目からうろこが数十枚落ちた感じ。自分も鱗を落としボロボロになって上流までたどりついたサケになった気持ちになりました。」
などの感想をいただき、それぞれ講義を通して得たものがあった様子が伺えました。
一方で、講義の開催日程や、再配信のプラットフォームについてなど、プログラム運営上の改善の余地についてもコメントいただきました。今後のプログラム運営に反映させていただきますので、どうぞご期待ください。
受講生の皆さん、講師の皆さん、2日間お疲れ様でした!
- 現地実習・演習
9月10日から12日にかけては、オンライン講座を踏まえて、実際に知床に来て学ぶ現地実習・演習講座を開催しました。計25名が参加してくださいました。
現地の河川を回る実習パートでは、熱心にメモを取ったり質問をしたりする参加者が多く見られました。チームごとに分かれ振り返りや議論を行う、ワークショップ型の演習パートでは、各々が自分なりの意見を意欲的に出し、チームごとで独自の意見を形成してくれました。
参加者は、立場・業種・年齢も幅広く、さらには北海道の参加者だけでなく、東京都や、最南端では沖縄県からも集まりました。北海道が好きな人、河川に関心のある人、フィールドが好きな人、世界遺産が好きな人など、興味の方向性も異なったため、交流の時間も楽しんだという声が寄せられました。

参加者からは、
「知床地域での自然再生の取り組みや人と動植物の共生の考え方について勉強することができました。プログラムに参加しなければ、知らなかったかもしれないので良い機会になりました。ありがとうございました。」
「講師の先生方やスタッフの方々は、どの方もオープンで、話しかけやすかった。(以下略)」
などのコメントをいただきました。
また、今年度は自然に触れる機会やワークショップで話しあう時間がもっと欲しかった、という意見や、それに向けた改善策を提示してくださった参加者の方が多くいました。こちらも引き続き、弊アカデミーの今後のプログラム運営の参考にさせていただきます。回答者の皆様、参考になる意見をありがとうございました!





実習先(イワウベツ川、ペレケ川、斜里川、標津川)で河川工作物の視察を行う


河川生態系にまつわる課題を取り上げ、解決策を提示するのがテーマです
今回のネイチャーキャンパスは、知床が世界自然遺産に登録された理由でもある「森・川・海の繋がり」を3年かけて学んでいます。来年と再来年のネイチャーキャンパスでは、森、海をテーマに開催します。
今後のプログラムも是非お楽しみに!