【ワイルドライフマネジメントNews】野生動物管理を考えるシンポジウム
2017/06/25
【ワイルドライフマネジメントNews】では、知床はもちろん、全国のワイルドライフマネジメントに関するニュースや、イベント、シンポジウム情報などをお伝えします。
■野生動物管理を考えるシンポジウムが開催されました
2017年6月4日、東京大学の弥生講堂を会場にシンポジウム「野生動物管理の体制と資源的利用のあり方を考える」が開催され、当財団役員3名が聴講してきました。野生動物管理全国協議会の主催によるシンポジウムで、最初に東京農工大学の梶光一教授から挨拶があり、第一部・人材育成と役割分担(コーディネーター・鈴木正嗣岐阜大学教授)、第二部・被害対策と資源利用(コーディネーター・横山真弓兵庫県立大学教授)、第三部・パネルディスカッションと進められました。
第一部では今現場で必要とされている人材についての講演、そしてアメリカの人材育成の事例報告があり、系統的な教育プログラムが不可欠なことや認証制度の必要性について語られました。第二部では食糧資源化の課題や問題点について講演と事例報告があり、ジビエ利用拡大が必ずしも被害軽減につながらないこと、地方と都市の価値観の共有やシステム化が重要なこと等が論じられました。
三部のパネルディスカッションでは全ての講師と国の担当者が登壇し、梶教授の進行で縮小する地域社会の中での課題解決の方向性や国と地方の役割、特にトータルコーディネートやマネジメントが出来る人材育成の重要性が議論されました。
シンポジウム終了後、会場をレンタルキッチンに移し、「美味しく食べよう!夏シシ・春シカ・スネ・ネック!〜現場の課題に向き合う本気のジビエの会〜」が開催されました。全国各地で捕獲されたシカやイノシシを食材にシェフが腕をふるった本格料理が用意され、その品数10種類以上。主催者とシェフから産地や料理法などの詳しい説明があり、参加者は感想など語らい合いながら大変美味しくいただきました。資源としての活用が被害軽減や地域振興に結びつくシステムが構築され、これらを含めた総合的マネジメントのできる人材育成が出来ることを願いながら会場を後にしました。
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