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【ワイルドライフマネジメントNews】知床岬でアライグマが確認されました

知床世界遺産地域の先端部、知床岬でアライグマの生息が確認されたことが先日報道されました。
(知床・世界遺産区域にアライグマ 写真から初の生息確認)

北アメリカ原産のアライグマは、飼育個体(ペットなど)の逃亡などにより野生化し定着した外来種です。北海道の中央部や道北部では、トウモロコシやメロンなどの作物被害が甚大になっています。知床で初めてアライグマが確認されたのは2001年のことでした。その後も捕獲記録や交通事故死体の発見などが数件ありましたが、どれも半島基部のものです。今回初めて世界遺産エリアで記録され、しかも先端部ですので半島全体に侵入している可能性があります。全国で甚大な農作物被害を引き起こし、特定外来生物に指定されているアライグマですが、知床の生態系に与える影響が危惧されます。

知床博物館展示室のアライグマ剥製(2008年10月、斜里町オシンコシンで交通事故死)

外来生物はなぜ生態系に影響を与えるのでしょうか。地域には何万年もかかって複雑な自然生態系ができます。外来種が侵入するとそこに生息していた生物を食べつくしたり、競合する種を駆逐したり、近縁の種と交雑して雑種を作ったりとさまざまな問題を起こします。外来種が感染症や寄生虫を持ち込むこともあります。

北海道に侵入したアライグマには天敵がおらず、繁殖力も高いことから1990年代以降生息地が拡大しました。絶滅危惧種のニホンザリガニなど小動物の捕食や、木登りが得意なことからシマフクロウの繁殖に与える影響が懸念されています。知床半島の生息状況の詳細な調査と対策が急がれます。

 

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