ブログ 知床の自然

待ち遠しい流氷

2016/10/03

2016年も約1カ月が過ぎようとしています。

例年であれば、そろそろ流氷が知床に訪れてもよい季節ですが、
今年は少し遅れている模様です。
1月25日現在の、海上保安庁ホームページの海氷速報によると、
宗谷管内の枝幸付近にはかなり近づいてきたように見えますが、
まだまだ知床からは遠いようです。
海上保安庁第一管区海上保安本部のホームページの海氷速報
毎日更新されます。
オホーツク海全体の海氷分布画像(JAXA EORCホームページ)はこちら。
流氷の量がわかりやすいです。
昔はやっかいものだった流氷も、今やこの地域特有の自然の恵みとして認識されています。
知床が世界自然遺産に登録された理由の一つに類いまれなる「生態系」がありますが、
これは流氷によってもたらされる大量のプランクトンが食物連鎖の出発点になっています。
人間だけでなく、生物たちにもいろいろな恵みをもたらす流氷。
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こちらは流氷上でたたずむオオワシですが、
(数年前の写真です)
このオオワシやオジロワシなどは、流氷の接岸が近づいてくると、
流氷にもまれた魚や弱った他の鳥を狙って海岸沿いにやってきます。
ワシ類を観察したい方は、流氷の接岸前後がチャンスかもしれませんね。
全国的に暴風雪に見舞われたり、西日本でも多くの積雪があったり、
不安定な気候が続いています。
みなさまくれぐれもお気をつけ下さい。
本当に流氷が訪れたときに、諸々の情報と一緒にまたお知らせしたいと思います。

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