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知床の流氷

2016/10/06

写真は昨日の斜里前浜の様子と、一昨日の羅臼沿岸の様子です。斜里の海岸には流氷が接岸していました。一方、羅臼沿岸には流氷はありませんでした。同じ知床半島でも斜里側(オホーツク海側)と羅臼側(根室海峡側)とでは流氷の様子が大きく異なります。

※第一管区海上保安本部海氷情報センターのサイトで最新の流氷分布と前日までの分布の変化がわかります。

http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KAN1/1center.html

例年、1月下旬に知床半島斜里側海岸に接岸した流氷は、知床岬を回って根室海峡に流れ込みますが、その時期や流氷の量は年によって異なります。羅臼側に流氷が入るのは2月初めのこともあり、中旬以降になることもあります。根室海峡への流入は、知床半島北部の海を埋める流氷の量や密度、風向きなどに左右されます。オホーツク海全体の流氷の量が、過去に比べて少なくなり、知床半島まで南下する氷の量も少なくなっていることが、根室海峡に入る流氷の時期や量に関係しているかもしれません。

今日は低気圧が道東を通過中で、朝から吹雪模様です。この風で流氷が大きく動くでしょう。羅臼沖にも流氷が入るかもしれません。この時期の羅臼沿岸はたくさんのオオワシとオジロワシ、各種の海鳥、アザラシ類、そしてシャチを観察できるシーズンです。(中川元)

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斜里海岸に接岸している流氷。沖には開水面に浮かぶ流氷が見える(2月13日:斜里前浜)

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羅臼沖から見た知床半島沿岸の様子。流氷は見えない(2月12日;羅臼沖の船上から)

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同上

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